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五十肩

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50代  女性  Gさん

 

・主訴 左右五十肩

2年半前に左肩が徐々に上がらなくなり、整形外科で五十肩と診断された。

その後、整形外科と接骨院に通院するが、2年半かかってもまだ左肩の挙上時に多少の痛みがある。

また、1週間前から右肩も痛くなってきており、右肩も五十肩になりそうで不安な為、友人に紹介された当院を受診。

 

・中医学的な問診によるGさんの身体の状態

もともと緊張しやすい性格。(肝)

熱傾向。

加齢による弱りが出始める年代。(腎)

この3つが主体となり、血の不足や気血の滞りを起こして、左の五十肩が形成されたと判断しました。

また、右の五十肩になる前に家庭の事情で精神不安(心・肝)になり、その状態がまだ続いている事から、

これもまた気血の滞りを悪化させているので、右の五十肩を引き起こす要因になっていると考えました。

 

・治療

主に緊張や不安(心・肝)、加齢(腎)に対してアプローチしました。

(心兪・肝兪・腎兪・照海・後渓・足三里・足臨泣)この中から3~4つ選穴し、片側のツボに針を行いました。

 

・治療効果

両肩の挙上時違和感は多少あるものの痛みほぼ無くなる。

 

・まとめ

今回の五十肩は左肩は治りかけの状態にあり、右肩は初期だったため効果がしっかりと出ました。

しかし、右肩は今後痛みが増すこともあり得るので、しっかりと治療を続けていかないといけません。

加齢による弱りからやストレス等による身体の空間的な気の偏在を意識して治療をしていきたいと思います!!

頭痛

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50代女性 Hさん

 

・主訴 頭痛(側頭部痛)

若いころから少しあったが、去年(H26年)に交通事故にあい頭痛悪化。

それに加え肩頸部に痛み、凝り、腰部痛出現。整形外科、接骨院で治療を行ったが、

頸肩部痛、腰部痛は多少楽になるも、頭痛はなかなか治まらず当院を受診。

 

・中医学的な問診によるHさんの身体の状態

元々若い頃から側頭部に頭痛があり、色々な事に対して敏感であることから

ストレス(肝)が溜まりやすい傾向(気血の滞りを作りやすい)であった。

そして、交通事故によって肩頸部を流れる経絡を損傷したとともに、精神(心神)も傷つけられた。

交通事故をきっかけとし、気血の滞りが生まれ、肩頸痛、腰部痛が出現し、

側頭部に頭痛が頻繁に出現するようになった。

また、多少加齢による弱りもあったので気を上らせ、滞らせる要因の一つになったかもしれない。

 

・治療

基本的には精神(心神)とストレス(肝)に対しての治療を行った。

問診では加齢による弱りもあったが、ツボの反応はそこまで出ておらず、初診時は弱りに対する治療は行ってない。

(心兪/肝兪/百会/後渓/臨泣/太衝)に対して、ツボの状態により3~4穴使用。(片側のみ)

 

・治療効果

来院時側頭部にあった頭痛消失。

仰向けになった時に腰部の痛みを自覚していたが、治療後には痛み消失。

 

・まとめ

交通事故によって精神(心神)が傷つけられ、痛みが出現しやすい状態になっていた。

配穴としては、主に心と肝をベースにストレスや精神(心神)にアプローチするとともに、

気血の流れをスムーズにさせたことにより、改善が得られたと思う。

また、仕事などで疲れている時に、腰痛や肩こりが強くなることから、

加齢による弱りも考慮し治療していきたいと思う。

 

北辰会エキスパートコース

日曜日に大阪まで勉強会に行ってきました。

今回もとても勉強になりました。

傷寒論シリーズはとてもわかりやすく、面白い、好きな講義の一つです!

東洋医学はとても深いです!

深すぎて先が見えません!笑

・・・でも言い換えればずっと成長できる学問だともいえます!!

 

私が針灸の道に進んだのは、癌で亡くなった父の影響です。

父が癌で弱っていくのをずっと見ていて、何もできない自分がすごく悔しかったんです!!

 

今の西洋医学は基本的に病名でしか患者さんを診ていません。(すこしづつ変わってきているかもしれませんが)

しかし、東洋医学は患者さんの身体の状態を知る為に、単純な問診だけではなく、

 

・細かい問診(病気のことについてはもちろん生活環境や社会環境、過去のことなど)

・舌診(舌の状態を診て、寒熱などを診る。)

・脈診(脈の状態を診て、虚実を診る)

・腹診(お腹の状態を診て、気血の偏在などを診る。)

・ツボの状態の確認(どこの臓腑に問題があるのかを診る。)などなど、

 

患者さんの身体の状態を知る為に、上記だけではありませんが、たくさんの情報を集めます。

そうすることによって、東洋医学的に様々な病気を診ることができ、治療することができるんです!!

 

ただ、こういった病気などが診れる鍼灸師が少ないのが現実です・・・。

 

「肩が凝るから肩に針をしよう!」「頭が痛いから頸に針をしよう!」「腰が痛いから腰に針をしよう!」

 

こんな治療は東洋医学ではありません。患者さんの身体の状態を無視した、ただ痛いところに針をする治療です。

まだまだ私も勉強不足ですが、針灸をやるなら東洋医学についてもっと勉強してほしいなぁと思ってしまいます。

だから私には針が合わないという患者さんが現れるのです。

しっかりその患者さんの身体を理解していればそんなことには絶対になりません!!

患者さんの身体のことを熟知していない施術者側が未熟なんです・・・。

なぜ肩が凝るのか、頭が痛くなるのか、腰が痛くなるのか原因を突き止めることによって、

患者さんが今後起こりうる病気などもわかってくると思いますし、先手を打つことだってできます。

さらに言えば、癌にならないようにだってできるんです!

すごい医学だとは思いませんか?? 私はすごい医学だと思っています!!

最近の西洋医学の最先端技術もとてもすごいとは思いますが、

東洋医学は長い年月をかけて様々な方が築いてきた医学です。歴史が違います!!

中国や韓国、その他の海外では針灸と言うものが、とてもいい医学だと理解しているのに日本ではまだまだです。

それは施術者側などに問題がたくさんあるからなんだと思いますが・・・。

 

針灸治療院いっきゅうも難しい患者さんが増えてきています!

その患者さんたちの為にも、もっと勉強して自分の治療できる幅を広げていきたいと思います!日々精進ですね!

とりあえず今の目標は、当院に来ている患者さんすべての症状の治癒・癌や難治性の疾患にさせないことです!

一生懸命治療させていただきますっ!!

 

生意気言いました~ww 許してくださいねww おわりw

不妊症

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20代女性 Iさん

 

・主訴 不妊症・生理痛

3年くらい前に結婚し、なかなか子供を授からないので婦人科を受診。

卵管造影で左の卵管がつまっていると診断された。

効果があまり出なかったので、友人の紹介で当院を受診。

 

・中医学的な問診によるIさんの身体の状態。

昔からストレスをため込みやすい性格で、今現在も仕事などのストレスは多い。

ツボやその他の状態として、特に肝、胆、腎経にツボの反応差があり、

舌は赤黒く、緊張した舌で、脈は細く硬い。

他の様々な情報と照らし合わせ、ストレスから気血の滞り+血の不足もあると考え治療を行いました。

 

・治療

体の状態に合わせ、血を補う期間とストレスに対する治療を行う期間に分けて治療を行いました。

(合谷/後渓/三陰交/太渓/照海/臨泣/太衝/膈兪/肝兪/脾兪/腎兪等)ツボの状態に合わせ2~4穴使用。

 

・治療効果

(他覚的)

舌・脈のどちらも緩む。

(主観的)

肩頸の凝り緩む。

眠たくなる。

生理痛がほとんど気にならなくなる。

 

・まとめ

元々ストレスをためやすい傾向であった為、気血が滞りやすくめぐりが悪い状態であった。

さらに、慢性的なストレスにより血を暗耗し、血の不足傾向もあったため、

妊娠できる身体づくりができていなかった。

以上のことから、気血をしっかりめぐらし血を補う治療を行った事により、

ストレスが原因であった生理痛は緩解し、痛みがほぼなくなった。

これから、妊娠につなげられるよう診ていきたいと思います!

 

膝痛

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60代 男性 Kさん

 

・主訴 膝の痛み

H27年2月頃より膝の痛みがあり。(原因は思い当たらないが、仕事が忙しかった。)

整形では、膝の内側に骨棘ができており、それが痛みの原因だと診断された。

色々な整体・接骨院に行ったが、あまり変化が得られなかったため当院を受診。

来院当初は正座全くできず、足は引きずる状態。

痛みとしては特に膝の内側が痛む。

 

・中医学的な問診によるKさんの身体の状態

Kさんの外的所見として太りぎみで、膝の経絡経筋(ツボの流れ)に異常を起こしやすくなっている状態。

飲食不摂もあり、脾胃(膝をツボの流れが通る)に負担をかけやす状態になっている。

また、一日におけるトイレの回数が多く、夜間にも2~3回ほどトイレに起きたりすることがあり、

腎(加齢からくる弱り)にも異常が多少なりともあることが読み取れる。

現在も仕事をしているので、神経を使うことも多々あり、肝(ストレス)にも多少の異常はある。

体表観察(ツボや脈診などの確認)において一番反応が強かったのは、脾経であり、次いで腎経、肝経であった。

 

・治療

上記で述べたように、脾経のツボの反応に左右差が大きくあり、また、肝腎経のツボの反応も出ていたので

それらを考慮しながら少数の針で治療を行いました。(公孫/照海/太衝など、多くても3本のみ)

 

・治療効果

(他覚的)

可動域広がる。

舌脈ともによくなる。

(主観的)

膝のツッパリ感はあるが、正座ができるようになる。

膝が上がりやすくなった。

膝を捻るとまだ痛みがあるが、前より痛みがなくなったためか、もも裏が少し気になるようになった。

夜間のトイレの回数が減った。

 

・養生指導

食生活をバランスよくすること。

間食を控えること。

膝に大きく負かがかからないくらいに動かすこと。

 

・まとめ

基本的に膝は色々な経絡が通行しています。

どの経絡に異常があるのか、どの臓腑に異常があるのか見極めるのが大切なことだと思います。

Kさんの場合は、主に脾胃の異常から膝の痛みを生じたと考えましたが、まだ多少痛みが残っていますので、

今のところはこの治療を継続していくとともに、頻尿・夜間尿もありますので、

こちらの症状も含めて治療していきたいと思います。

 

気管支拡張症

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60代女性 Nさん

・主訴   気管支拡張症

H15年より咳が出始める。

翌H16年に、線香の煙が充満した部屋に長時間いたことにより咳が悪化。

咳がなかなか止まらないことから、翌H17年病院で検査し、気管支拡張症と診断される。

西洋医学の治療でなかなか効果が得られないため当院を受診。

 

・中医学的な問診によるNさんの身体の状態

昔からストレスをため込んでしまう性格で様々なことに対して敏感である。

今現在もストレスはあり、色々と考えてしまうことがある(自分のことではない)。

また、加齢による弱りもある。

ツボの状態もストレス、加齢による弱りに関係のあるツボに反応が出ており、

脈診・舌診でもしっかりと反応が出ていた。

 

・治療

全体的に弱っているツボが多く、弱っているツボに対して補う針が中心。

主に肝・腎を中心に少数鍼で治療を行う。

(肝兪穴/腎兪穴/関元穴/照海穴/太衝穴など反応の大きい穴に対して治療を行う。)

打診(刺さない鍼、腹部に金の針をあてるだけ)

 

・治療効果

(他覚的)

舌・脈・腹部・ツボの反応、それぞれ良くなる。

鍼を始める時は咳が出ていたが、置鍼中は咳なし。

(主観的)

胸の苦しさが楽になり、呼吸がしやすくなった。

身体がスッとするとともにすごく眠たくなった。

 

・養生指導

できるだけ考えすぎないよう指示。

頭寒足熱(足を温めて、頭を冷やす)。

適度な散歩(木が多くある公園で無心になって)。

 

・まとめ

Nさんは慢性的なストレスと加齢による弱りによって、咳が治りにくい状態になっていると判断して治療を行

いました。結果として、今回の治療である程度楽にはなりましたが、今も続くストレス(考え事)や加齢による弱り

がありますので完治までには時間がかかる病だと思われます。

今後も様子を見ながら治療を行っていきたいと思います。

よくあるご質問

患者様からよくあるご質問です。

針灸等に対する不安が少しでも解消されればと思います。

下記にないご質問等ありましたら遠慮なくお気軽にお問い合わせください。

 

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Q1 鍼は痛いですか?

感じ方は人それぞれです。患者様の身体の状態や感受性、ツボの状態などで違ってきます。

痛みを感じやすいところもあれば、無痛のところもあります。

また、ズーンと響いたり、温かく感じたり、熱が取れていく感じがしたりと様々な感覚が起こる場合もありま

す。

 

Q2 感染の心配はないですか?

当院で使用している針はディスポーサブル(滅菌済みの使い捨て)針なので、全く感染の心配はありません。

また、当院では常に清潔な状態を保つよう最善の注意を払っております。

 

Q3 お灸は熱いですか?

基本的には気持ちがいい程度の熱さです。

ただ、患者様の身体の状態によってお灸の方法を変える場合がありますので、

気持ちのいいお灸をする時もあれば、熱いお灸を我慢していただく場合があります。

その際は事前にご説明させていただきます。

 

Q4 どのくらいの間隔で治療をしていけばいいですか?

患者様の身体の状態によって変わってきます。

基本的には間隔を空けずに、週に2~3回集中的に治療を行い、

症状が落ち着いていくごとに週に1回、2週に1回と少しずつ間隔を延ばしていくのがベストです。

「治したい」という思い

このページでは「代表の日記」として、鍼灸の豆知識や、治療に対する思いをお伝えしてまいります。

物心ついたときから「病気を治したい」という思いがあり、高校時代は医療関係の職を目指しておりました。
鍼灸に出会ったのはその頃。がんを患った父が、治療の一環として鍼灸を取り入れていたのです。先生は気功にも携わっていらっしゃり、広い角度から東洋医学に触れたことで、「東洋医学で病気を良くしていきたい」という気持ちが強くなりました。

私が常に気をつけていることは「親身になること」、そして「諦めないこと」。
ひとつの病を治療しても、新しい病が出現します。西洋医学で治せない病気もまだまだたくさんあります。
でも諦めてしまったら、そこで治療は終わってしまします。
罹患した方の辛さを和らげながらも、常に学び向上する気持ちを持ち、治せる道を諦めずに探していこうと思っています。

治療の流れ

当院では、以下のような流れで治療を行っています。

【Step1】問診表の記入(10~15分)
東洋医学的に問診するために、現在の身体の状況を記入していただきます。
質問は多数ありますが、よりよい治療のためですのでご協力をお願いいたします。
答えたくないところは白紙で構いません。

【Step2】問診(30~50分)
問診表に基づき、詳しくお話を伺います。
直接関係がないと思われる事柄についてもお尋ねしますが、東洋医学的に診断するうえで必要な情報となりますので、こちらもご協力をお願いいたします。

【Step3】体表観察(20~30分)
ベッドの上で、舌・脈・お腹・背中・手足のツボの状態を診ながら、Step1・2で得られた情報と照らし合わせて、治療方針を決めていきます。

【Step4】治療(30~40分)
これまでで得た情報で、鍼もしくはお灸をしていきます。
さまざまなツボに鍼をするよりも、身体の病態に合ったツボを小数で治療するほうが効果的という考えから、小数鍼治療が基本です。

【Step5】休憩・養生指導(10分前後)
治療後ベッドで少し休んでいただき、その後、東洋医学的に見たお身体の特徴や、
治療計画、普段心がけていただくことをご説明いたします。

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